top of page
カフェ

・WIMBLEDON(ウィンブルドン)

テニスの4大大会の3つ目の大会、ウィンブルドンの予選が始まっています。ウィンブルドンは、イギリスロンドンの南西部に位置するオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブで1877年から始まった、140年以上の伝統と格式を持つ世界最古のテニストーナメントで、芝のコートと真っ白のウエアが特徴です。

​ウィンブルドンの芝生の管理は16人の芝生職人が丹精込めて手入れをしているそうです。特にセンターコートは、毎年ウィンブルドンの大会2週間のために芝生を入れ変え、最高の状態で試合ができるように準備しているそうです。トーナメントが進む中で選手が一番使うエンドラインの芝が剥げていき、イレギュラーをしたり、滑りやすくなったりするのもウィンブルドンならではの現象です。また、ウェアからシューズ、アクセサリーに至るまで「すべて白」でなければならないという厳しい規定があります。これは「オールホワイトルール」と呼ばれ、伝統的に守られています。

 芝のコートは世界の中でも稀有な存在で、日本にもわずか数か所しかないと言われています。調べてみると佐賀県の「グラスコート佐賀テニスクラブ」が最大規模のようです。日本で芝のコートでテニス、、、 優雅ですね。

WIMBLEDON.jpg
WIMBLEDON2.jpg

・ROLAND-GARROS(ローランギャロス)

テニスの4大大会のひとつで5月末から6月にかけて行われる全仏オープンで熱戦が繰り広げられています。全仏オープンの開催地、パリのローランギャロスという名称は、世界で初めて地中海横断飛行に成功した、フランスの英雄的パイロットの名前に由来しているそうです。テニスとは関係ないことに驚きです。一方そのコートの名前は、フランスならではのネーミングとなっています。収容人数約1万5千人という巨大なセンターコートは『コート・フィリップ・シャトリエ』。フィリップ・シャトリエさんはもちろん元テニス選手なのですが、フランステニス連盟やITF(国際テニス連盟)の会長を務めた人物だそうです。

​2番目の収容人数の『コート・スザンヌ・ランラン』、3番目に大きい『コート・シモーヌ・マチュー』もそれぞれ、一時代を築いたテニス選手に敬意を表して名前がつけられたそうです。フランス語のイントネーションのせいかもしれませんが、(フランス菓子の名前のような)とてもお洒落な響きだと感じます。

 日本のテニスの聖地は有明ですが、『有明コロシアム』『ショーコート』というネーミング。『コート・シュウゾウ・マツオカ』なんて日本人選手の名称は想像できませんね。個人的には『コート・国枝』とかは良いかなと感じますがどうでしょうか?

Court_Philippe_Chatrier_2023_cropped2.jpg

・Tennis Jewelry  (テニスジュエリー)

テニスジュエリーというと一般的には、ダイヤモンドやジルコニアを一連に施したブレスレットやネックレスが有名です。これは1987年の全米オープンでクリス・エバート選手が試合中にダイヤモンドのブレスレットを落としたことに由来しているそうです。試合中にブレスレットが外れ、それを探すためにタイムアウトしたことからそれがニュースとなり、「テニスブレスレット」が有名になり、今に至ります。

​ 時は流れ2024年最後のマスターズ、アレクサンダーズべレフが地元のアンベール選手を破って優勝しました。パワーと高さを誇るズべレフ選手を見る度に感じるのが、身につけているジュエリーの多さです。かなり大きめのネックレスを複数本ジャラジャラと重ねづけしています。現在は男女問わず数多くの選手がジュエリーを身につけてプレーしていますが、中でもズべレフ選手のそれは特別で、ミスをした時など、チェーンを口に加えて静止するような姿も見られ、もはや欠かせない小道具のように感じます。昔も今もテニスというメンタルスポーツには、ジュエリー(の持つ力)は欠かせないアイテムなのでは?と感じます。

アレキサンダー・ズブレフ

・Professhional Girlfriends  (プロフェッショナルガールフレンズ)

この言葉を音できくと、日本人の耳には、少し良くない印象がありますが、特にプロスポーツの世界では一般的に使われているようです。

遠征の多いプロの選手に帯同し、選手の身の回りのお世話から精神的なケアまで、選手が最大のパフォーマンスを発揮するように努めるのがプロフェッショナルガールフレンドの役割とされています。

もちろんいわゆる仕事はしておらず、ガールフレンドが正式なお仕事とされています。

(うらやましい、、、)。テニスの世界では、かつてのビッグ4のうちのナダル、マレーは、長年苦労を支えたガールフレンドが後に正式な奥様となるケースがよくあり、錦織選手もその範疇ですね。

​その中で現在世界ランキング11位、アメリカのテイラー・フリッツのガールフレンドとして有名なモーガン・リドルさんが注目を​集めています。彼女は現在インフルエンサーとしてアメリカでのテニスの地位の向上にも注力しているそうで、先日はVOGUEの表紙を飾っていました。

従来の影で選手を支える姿とは違う、新しいガールフレンドの形でこれからもフリッツ選手と同様に活躍が期待されます。

モーガンリドル、フリッツ彼女

⑦Rough /Smooth  (ラフ/スムース)

テニスの試合を始める時に、ラケットを回して、試合相手に表か裏か選んでもらい、当たった方がサービスかレシーブを選ぶことができるシステムを「トス」といいます。

ラケットのグリップエンドのメーカーのロゴの方向で上だったらスムース、下だったらラフと言うそうなんですが、わたしは毎回どっちがどっちだかわからないくなります。上(アップ)、下(ダウン)で統一してもらえるといいなと思うことが良くあります。

正式な試合では「コイントス」としてコインを審判が回し、表、裏を当てることが多いですね。たまに日本人の試合で表裏の代わりにナンバー、フラワー(日本のお金の数字側とお花側の意味)とか使っているとすごく違和感を感じてしまいます。

テニスコラムのイメージ画像、テニスラケット

ちなみに、このトスによって、サービス・レシーブを選ぶ以外にもコートを選ぶこともできます。先日の試合で、「選択権を相手に譲る」という選択肢もあることを知り驚きました。どのような場面でこれを使ったら良いのか答えがわかりませんが。                                                                

                                                               

⑥Surface (サーフェス)

テニスで言うサーフェスとはコートの材質のことを言いますが、テニスという競技をここまで複雑に、また同時に面白くしている大きな要因のひとつだと言われています。

サーフェスを大きく分けると4大大会に代表される「ハードコート」、「グラス(芝)コート」、「クレーコート」の3種類があります。

同じハードコートでも全豪オープンと全米オープンのハードコートでは、バウンドや感触が異なるそうです(見たことも使ったこともありませんが、、)。また、ジャパンオープンで使用される有明のハードコートも他国のそれと異なり球足が非常に速いのが特徴とされています。プロの選手は1年をかけて、いろいろな国の様々なサーフェスで試合を重ねますので、その都度サーフェスの特徴に合わせた戦い方が必要とされ、大変そうですね。

 

わたしたち日本のアマチュアの世界で言うと、オムニ(人工芝)コートと、インドアに多くあるカーペットコートも身近な存在です。わたしのレベルだと、どんなサーフェスでもあまり変わらないのですが、いつかは「今日のサーフェスは(球足が)速くで難しかったね」とか言ってみたいです。

テニスコラムのイメージ画像、テニスコート全体

⑤ Love Game (ラブゲーム)

なぜテニスではゼロをラブというのか、これは永遠のなぞだそうです。その理由は諸説あって、ゼロを卵にたとえフランス語(l’œuf)を使用→イギリスにわたりloveに言い換えられた説とか 名誉をかけて勝負を始めるということから→名誉を意味するオランダ語(lof) →音の近いloveに 1点も取れなかった相手に対し「ラブ」とやさしくなだめた と本当に諸説あるそうですが、どれもまったくピント来ないのが、何とも面白いと思っています。そのうえ、カウントがどうして0-15、0-30、

0-45 と15きざみなのかもルーツはわかっていないそうです。

 

ちなみに3セットマッチで6-0,6-0のゲームをダブルベーグル(double bagel)と呼びますが、これはゼロ2個がベーグルの形に見えるからだそうです。

卵とかベーグルとかかわいいですね。

全く歯が立たずダブルベーグルで負けてしまった試合の帰りには甘~いベーグルでも食べて自分を慰めてあげたいですね。

テニスコラムのイメージ画像、テニスボール

④ Tie Break (タイブレイク)

テニスや野球などで早く試合の決着をつけるための『タイブレイク』という制度があります。1セットマッチのテニスの試合では6-6になった時にこのタイブレイクとなり、通常7点先取でこの試合の勝者が決まります。

タイブレイクに臨む時にわたしがいつも考えていることは、「2点のうち1点を取ること」これにつきます。

プロの試合(特に男性)では、サービスキープが基本で2本づつサーブ権が移るので、この考え方は一見すると負けにつながりそうなのですが・・・・素人の試合では、サービスキープはそれほど必須でないことが多くあり、、「2本のうち、少なくとも1本を取ろう!」くらい軽く(ゆるく)考えることで、自分にプレッシャーをかけず肩の力が抜けてうまく行くことが多くあったりします。

人生もタイブレイクなんじゃないかと考えるのは大げさでしょうか?毎日勝ち続けることはできない(何に?)から、2回に1回くらい勝つくらいが、丁度いい、全体的にうまく行くんじゃないかって。つくづくテニスって人生を教えてくれるなーと感じます。

テニスコラムのイメージ画像、テニスコート

③ Break Back(ブレイクバック)

テニスを知らない人に「ブレイクバック」を説明しようとすると、まずは「サービスキープ」の説明からが正しい道筋だと思います。

テニスの試合では、サービス側が圧倒的に有利とされている中で、試合に勝つためのまず第一歩としてサービスキープ(サービスのゲームを取るということ)が必須というセオリーがあります。

逆にいうと相手のサービスゲームをいかに破る(ブレイク)するかが、その試合に勝利できるかのカギを握ることになる訳です。試合が進む中、ゲームをブレイクされた後、相手のサービスゲームをブレイクし返すことで試合をイーブンに戻すことができます。

ひとつのブレイクで試合を決めようとする側と、すかさずブレイクバックして、試合を戻し、さらに逆転して行こうとする両者のせめぎ合いが観ている側としては非常に盛り上がります。テニスというゲームの複雑な心理戦がもっとも顕著になる場面だと思います。

漫画『ブレイク バック』はこの言葉をタイトルとしている漫画だけあって、試合の中の複雑な心理戦がとても良く描けています。

テニスコラムのイメージ画像、ラリー

②Challenge System(チャレンジシステム)

審判員のイン・アウトのジャッジに不服があった場合、選手は主審に異議を申し立て、ビデオ判定に持ち込むことができます。これがチャレンジシステムです。テニスはメンタル要素が非常に強いスポーツですが、たった1点が試合の結果を左右すると思うことが良くありますよね。試合の重要な場面で、このチャレンジの成功でそのゲームを取り、後々振り返った時、あのポイントから流れが変わったりということがあります。

 
最近はバレーボール、サッカーなど他のスポーツでもこのチャレンジシステムが導入されていて、よりフェアーに試合が進行するようになっています。
ちなみに、遊びの試合中など、微妙な判定について「チャレンジ!」と声をあげる場面はテニスあるあるだと思います。


コロナの影響で2021年の全豪オープンから採用された自動判定システム(ホークアイ)の登場により、その様相が変わってきていますが、それはまた別のコラムで。

テニスコラムのイメージ画像、テニスボール

試合に出ている人、プロの試合をテレビなどで見ている人にはおなじみな言葉『ラッキールーザー』
ウィキペディアによると、「試合に敗れたものの、勝利者の辞退などにより勝利者と同等の扱いとなった競技者・チームのことである」とのこと。

日本語訳がないためこの言葉を聞くと少しざわっとするのはなぜでしょうか? 幸運なのか、不運なのかよくわからないから? ラッキールーザーからトーナメントを勝ち上がって上位入賞なんてとてもドラマチックですよね。このコラムを書いている当日にそんなニュースも飛び込んできました。

日比野菜緒がツアー3勝目、ラッキールーザーとしてプラハOP制覇

日比野選手、おめでとうございます!これをステップにさらに頑張ってほしいです!

テニスから離れますが、英語で降水確率〇〇%です、という表現を“There is a 〇〇% chance of rain“.とchanceを用いたりします。。英語圏の人ってラッキーとかチャンスとかつくづくポジティブですね。

テニスコラムのイメージ画像

TOKYO TENNIS CAFE

©2023 TOKYO TENNIS CAFE

bottom of page